オンデバイスキャンペーンを通じてアプリをインストールしてから最初の7日間にそのアプリを起動するユーザーは53%しかいません。ironSource Auraによれば、30日目にはこの数字は90%を超えます。この所要時間は多くの他のマーケティングチャンネルと比較すると長いように思えるかもしれませんが、オンデバイスキャンペーンが持つ長期的な価値にはそれを待つだけの価値があります。
ユーザーが新しいスマートフォンを使い始めた際にアプリをインストールしても、それらがすぐに起動されることはないかもしれません。しかし、いずれ選ばれるアプリになります。例えば旅行アプリをインストールしても、実際に旅行を計画する時まではそのアプリは起動されないでしょう。ですが、一度そのアプリを使用して旅行の計画を立てれば、その後旅行をしようと思うたびにそのアプリを起動するようになります。こういった理由から、オンデバイスキャンペーンはその性質上、時間の経過と共に高いROAS を生み出し、結果としてLTV曲線を引き伸ばします。というわけで、オンデバイスでのパフォーマンスを計測する際は、キャンペーンが成熟する時間を少なくとも30日は設けることが不可欠です。
この最初の30日の間にオンデバイスキャンペーンに起こっていることとは、そして広告主として計測すべきものとは何なのでしょうか?詳しく見てみましょう。
1日目:スマートフォンの使い始め
まずは状況を想定しましょう。例えば、クリスマスに新しいデバイスを手に入れ、お気に入りのアプリをセットアップするのを待ちきれない人物がいるとしましょう。この新しいデバイスには最新のアプリ推奨テクノロジーであるAuraが搭載されているので、セットアップは非常に簡単です。
このユーザーがセットアップウィザードを見ると、様々なアプリが推奨されていました。この推奨アプリはコンテクスト情報に基づいているので、このユーザーに合わせてカスタマイズされています。例えば、ニューヨークに住んでいる若者には、ソーシャルメディアアプリや、マッチングアプリ、そしてフードデリバリーアプリなどが推奨されます。サンディエゴに住んでいる中高年に対しては、人気のニュースアプリや数独アプリ、そしてスポーツアプリなどが推奨されます。
ユーザーは、こういった推奨アプリから、ソーシャルメディアアプリやフードデリバリーアプリ、フィットネスアプリ、交通アプリ、ショッピングアプリ、マッチングアプリ、旅行アプリ、言語学習アプリ、そしてニュースアプリなど、新しいデバイスに必要なものを選んでインストールします。
こういった状況の裏側で、インプレッションや、アプリをインストールする選択をしたユーザーの数、インストール成功数、そしてCPIなどの多くのデリバリーデータを収集するためにキャンペーンが開始されます。やがてユーザーがアプリを起動すると、キャンペーンがアプリ内イベントに関するデータ(アプリを使用している人数など)の収集を始めます。ほどなくして、こういったデータをすべて組み合わせて、このキャンペーンと事前に設定していた目標との比較、そしてキャンペーンの最適化が開始されます。
2日目から7日目:基本から始める
週末になると、ユーザーは食べ物がないことに気が付くかもしれません。こういったことは、1日目にインストールしたフードデリバリーアプリを開く良きリマインダーになります。
新年の抱負を計画する際には、運動習慣を取り戻そうと決意するかもしれません。そういった場合には、かつてインストールしていたフィットネスアプリをすぐに起動することができます。週末に友人から外出に誘われた時に出遅れた場合でも、デバイスをセットアップする際にインストールしていた配車アプリが役立ちます。旅行アプリは最初の7日間までに使用されやすく、中でもユーザビリティが優れているものは長期的に使用される傾向にあります。
このように、ユーザーの生活の中で自然発生する状況に対して、適したアプリが必ずあります。ユーザーは競合する他のアプリをインストールすることはありません。必要なアプリは既にすべてインストールしているので、それらを起動するだけです。
この初期段階において、キャンペーンは依然として初期のデリバリーデータの収集を行っていますが、起動されたアプリのアプリ内データの収集も開始しています。この頃までには、53%のユーザーがアプリを起動しています。ここで重要なのは辛抱強さです。この割合は、キャンペーンが継続されるに従って上昇していきます。加えてキャンペーンは、ユーザーのコンバージョンパターン(アプリの使用を始めたユーザーの割合など)を理解するために十分なデータを集める必要があります。
7日目から15日目:あらゆることに対するアプリ
最初の1週間が過ぎた後も、ユーザーにはデバイスをセットアップした際にインストールしたアプリを起動する理由がやってきます。例えば、母親の誕生日が迫っていて、新しい洋服をプレゼントしようと思うかもしれません。そんな時は、セットアップのときにインストールしていたショッピングアプリを使って母親の家に新しい洋服を届けることができます。
オンデバイスキャンペーンの時系列におけるこれくらいの時期になると、初めてユーザーにアプリを起動するように促す通知が送信されるようになります。このようにユーザーが既にインストールしているアプリを緩やかに思い出させることによって、アプリが起動される割合が高まります。事実、14日目までには、インストールしていたアプリを起動したユーザーの割合は、1週目から25%上昇して66%に達しています。
2週間が経過する頃には、オンデバイスキャンペーンにはユーザーの傾向を理解し始めるのに十分なデータが集まっています。例えば、アプリの人気を素早く理解するために、取得率(アプリをインストールしたユーザーの数)を見たり、ユーザーがどれくらい迅速にインストールしているかを見たりできます。このキャンペーンにおけるアプリのパフォーマンスを相対的に理解したい場合には、これらのデータと最初に設定した目標を比較することもできます。
ですが、この時点でもデバイスのライフサイクルとしてはまだ早い段階なので、結論を出すのが早すぎると、キャンペーンのパフォーマンスが良くないのではと思うかもしれません。それほど時間はかかりませんが、キャンペーンにはまだ時間が必要です。待てば待つ程、インストール件数は増え、LTVが向上します。
15日目から30日目:日和見主義に陥ると
2週間が過ぎると、ユーザーは自然にアプリにリエンゲージし、その長期的な価値を理解し始めます。例えば、タクシーを呼ぶために交通アプリを使用してそれが上手くいくと、以降もタクシーを呼ぶ際に同じアプリを積極的に使用するようになります。この複数のアプリに渡るエンゲージメントの加速がインストール後のデータに反映され、LTV曲線を急上昇させます。
この頃には、説明が必要ないほど如実に数字に現れ始めます。30日目までには使用率が22%増加し、ユーザーの81%がアプリを起動しています。これまでにキャンペーンが成熟する時間を設ているので、ROASが上昇しただけでなく、どのように最適化していくかを決めるためのキャンペーンデータを使い始められるようにもなっています。例えばAuraの管理画面では、デリバリーデータとアプリ内データの閲覧、国やキャンペーンごとなどでのパフォーマンス分析などを行うことができます。
最適化を始めるために、各国間の取得率の比較と理想とするベンチマークとの比較を行うことができます。ある国でコンバージョン率が高ければ、そのキャンペーンにフォーカスする価値があるでしょう。他の国から得られたデータが有望に思えても、決定的な結果を得るには不十分な場合は、全体像を把握するためにキャンペーンにフォーカスしましょう。
"オンデバイスキャンペーンを利用した自然な発見プロセスは、段階的なエンゲージメントプロセスを実現します。アプリは十分に信頼されていて、かつ既にインストールされているので、この自然なエンゲージメントは30日目以降も高まり続けます"
30日目以降:扉を開き続ける
30日目以降であっても、アプリを起動する新たな機会は常に存在しています。事実、キャンペーンが2ヶ月経過するまでに、アプリが起動される割合は90%以上まで増加します。
ユーザーは自分の生活に必要なアプリを揃えています。すぐには使用しないかもしれませんが、デバイスを使い始めてから30日以内には使用する見込みが高いのです。30日目まで待てば、キャンペーンの長期的な価値を完全に理解することになるでしょう。事実、辛抱強くなれれば、キャンペーンが期待目標を達成するのを見れる見込みは高まります。
アプリが起動されるまでには時間がかかるかもしれませんが、ユーザーは一度使い始めれば継続的に使用しエンゲージメントし続けるので、そのアプリの価値は継続的に向上していきます。
30日が経過すれば、必要に応じでキャンペーンの目標とKPIを調整するための、デリバリーデータとインストール後のイベントに関するデータが十分に揃います。どのアプリがどの状況で最高のパフォーマンスを発揮したかや、キャンペーンを微調整する方法を把握して、30日目以降も継続的に成功を収めていくことができます。
ここまで見てきたように、オンデバイスキャンペーンを利用した自然な発見プロセスは、段階的なエンゲージメントを実現します。アプリは十分に信頼されていて、既にインストールされているので、この自然なエンゲージメントは30日目以降も高まり続けます。その頃になれば、従来のチャネルよりも遥かに大きなLTVとROASの成長を目にすることができるはずです。
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