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多様なマネタイズ戦略は、アプリの長期的な安定性に欠かせません。幅広い収益源を確保することで、1つの収益源のパフォーマンスが期待通りでなくてもアプリの運営と成長を維持できます。

サブスクリプションやIAP(アプリ内課金)を行っているアプリでは、広告収益はこの安定性を維持する方法の一つと言えるでしょう。IAPやサブスクリプションの成果が低いときでも、広告はアプリの収益を上げ続ける手段となります。

しかし、中には広告を取り入れることに慎重なアプリもあるでしょう。配信される広告のモニタリング管理を徹底しないと、ユーザーが離脱したり競合アプリにユーザーが流れる可能性があるためです。さらに、アプリ内での広告体験が悪いと、ユーザーはそのアプリ自体に対しても否定的な印象を抱く可能性があります。

効果的に広告収益化するためには、開発者は広告のモニタリング方法を確立し、問題のある広告を特定し、収益性と離脱率のバランスを取る必要があります。

そのために、広告がどのようにユーザー離脱を引き起こすか、その理解が広告収益化においてなぜ重要であるか、そして離脱と収益の最適なバランスを見つけるのに役立つツールについて詳しく見ていきましょう。

広告がユーザー離脱を引き起こす理由

ここで言う「離脱」とは、ユーザーがアプリをインストールした後にアプリを離れることを指します。離脱の原因は多岐にわたり、不親切なユーザーインターフェース、ユーザーのニーズを満たせない、あるいはユーザーのニーズを完全に満たしてしまいアプリが不要になることなどがあります。しかし、もう一つの原因として、アプリ内で表示される広告が挙げられます。

広告がユーザー離脱を引き起こす仕組みを理解するために、2つのカテゴリに分けて考えてみましょう。ネガティブな広告体験と競合他社の広告です。

ネガティブな広告体験とは、ユーザーにフラストレーションを与える広告を指します。これは、閉じるボタンが見つかりにくい、広告の長さが長すぎる、または不適切と見なされる広告内容などが原因です。

次に競合他社の広告、つまりユーザーがあなたのアプリを離れて別のアプリをダウンロードするように誘導する広告です。これらの広告は、直接の競合他社(同じ業種で同じようなサービスを提供するアプリ)や、間接的な競合他社(ユーザーの関心を奪うアプリ、例えばソーシャルメディアアプリ、ストリーミングアプリ、ニュースアプリなど)に分けられます。

いずれにせよ、離脱はアプリの長期的な成功に大きなダメージを与える可能性があるため、離脱の防止は最優先事項となります。

コインの裏側

離脱の防止が重要である一方、もう一つの側面があります。アプリ内で表示される広告の大部分は、直接的または間接的な競合他社からのものでしょう。これらの広告は、ユーザーを引き付けるために最も効果的であり、収益を生み出す可能性が高いです。

したがって、広告収益化を効果的に行うためには、競合他社からの広告も配信に含めることが重要です。ただし、これらの広告が引き起こす可能性のある離脱を考慮しないと、アプリの長期的な成長に悪影響を及ぼす可能性があります。効果的な広告収益化は、離脱と広告からの収益のバランスを取ることにあるのです。

収益と離脱のバランスを維持するために必要なツール

最適なバランスを見つけることは、多くのアプリにとって困難な課題です。どんなクリエイティブが自社アプリに表示されているのかが分かりにくい場合も多いでしょう。そんな時にはUnityのAd Qualityのようなツールが役に立ちますが、これらを効果的に利用して収益と離脱のバランスを見つけるためには、いくつかの重要な機能を理解する必要があります。

1. 離脱管理

明白に重要なのは、これらのツールが広告ごとにユーザーの離脱を確実に測定できる能力です。これは、広告がユーザーを離脱させているかどうかを示す指標となり、ユーザーがアプリを離れるタイミングやどの広告に接触した後に離脱したかを監視できます。

2. クリエイティブの全体像の把握

アプリ内で表示されているすべてのクリエイティブを確認できることも重要です。これにより、問題のある広告や不適切な広告を確認し、報告することができます。離脱管理と組み合わせて活用することで、どの広告がユーザーの離脱を引き起こしているかを確認できます。

3. クリエイティブごとの収益

広告管理ソリューションを効果的に活用し収益を生み出すためには、個々の広告がもたらす収益を把握する必要があります。この可視性がなければ、収益と離脱のバランスを計算することは不可能です。

4. 競合他社の広告検出

もう一つの重要な機能は、競合他社の広告の検出です。Unityの競合他社の広告検出ソリューションでは、広告配信元ごとにどんな広告が表示されているかを把握できます。直接の競合他社からの広告の場合、自動で検出し通知するカスタムトリガーの設定もできます。

最適なバランスの見つけ方

理想を言えば広告管理ツールは、離脱を引き起こす広告を特定し、有害と見なされる競合他社の広告をブロックし、配信中のすべての広告とこれらの広告が生み出す広告収益を把握できるようにする必要があります。

これらの情報を活用して、収益と離脱のバランスを見つけることができます。例えば広告のCTR(クリック率)と離脱率を確認することでこれらを検証できます。CTRが高いが収益が低い広告は、効果的でない広告であることが明示的です。これらのデータは、ユーザーが広告をクリックしてアプリを離れたものの収益を生み出していない、すなわち広告を継続する正当性がないことを示しています。同様に、バウンス率が高く収益が低い広告もユーザーが離脱する原因であり、収益を生み出さないため継続する正当性がありません。

これらは最もシンプルな収益と離脱の方程式ですが、CTRや離脱率が高く、収益も高い場合はどうでしょうか?

答えはアプリの目標や状況によります。まだスケール途中でロイヤリティの高いユーザーを獲得しようとしているアプリの場合は、この広告をブロックすることが正しい選択となるかもしれません。一方でロイヤリティの高いユーザーベースを持つ確立されたアプリの場合、この広告を配信し続けることが適切かもしれません。これが収益と離脱のバランスを取るということです。

どのようなニーズであっても、適切なバランスを見つけるためには、UnityのAd Qualityのような広告管理ソリューションが提供する可視性とコントロールが必要です。収益化を効果的に管理しながらアプリとブランドを保護したいのなら、是非Unityの専門家に相談してみてください。

Let's put these tips to good use

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