アプリ内広告キャンペーンを最大限に活用するために：Liftoff社 Q&A

IronSourceは、プログラマティックなユーザー獲得とリエンゲージメントをワンストップで提供するLiftoffのグループプロダクトマネージャーMatt Fisher氏と対談し、アプリ内広告キャンペーンを最大限に活用するための意見を伺いました。戦略的に成功を収めるためのベストプラクティスをいくつかご紹介します。

多くのアプリマーケターは、ユーザー獲得キャンペーンをどのように最適化していますか？また、その方法はどのように進化してきたのでしょうか？

多くの広告主は、ROAS目標を達成するためにアプリ内課金（IAP）の収益に応じてキャンペーンを最適化しますが、このアプローチでは各ユーザーの価値を総合的に評価することはできません。IAPキャンペーンは購入率の高いユーザーだけに最適化されるため、ユーザーの潜在的な広告収益貢献を見逃してしまうのです。

ユーザー獲得キャンペーンの収益性を最大化するには、代わりにIAPとIAA(アプリ内広告)の両方を最適化する必要があります。

数年前までは、インプレッション単位の収益情報に半リアルタイムでアクセスすることは不可能でした。それ以前は、広告収益は月末にしか分からないか、まったく分からないため、そのデータを最適化のために利用することは不可能でした。LiftoffやironSourceのようなネットワークがインプレッション単位の収益データにアクセスできるようになった今、広告主がIAPとIAAの最適化を組み合わせた戦略によりROASキャンペーンのメリットを享受しているのを見るのは、とても喜ばしいことです。

IAA最適化によって、ROASキャンペーンはどのように改善されるのでしょうか？

多くの広告を目にしているユーザーをドライブさせるためにユーザー獲得キャンペーンを最適化することで、ROASを最大化することができます。初期のテストでは、Liftoffのチームは多くの広告を目にしているエンゲージメントの高いユーザー群に対し優先的にドライブをかけ、全体の広告収益を増加させました。また、IAA最適化により、ROASを維持したまま20～30%安価でインストールを促せることもわかりました。

また、IAA最適化は広告量とその後のインプレッション (どちらも安定した予測可能な指標) に基づいているため、IAA最適化をしているキャンペーンではROASが安定し、くじら主導の急激な購入への依存度が低くなりました。

IAA最適化が最も効果的なのはいつでしょうか?

一般に、アプリがIAA収益に依存するほど、それに関連するものを最適化する重要性と効果は高いと言えるでしょう。

例えば発展途上国では、課金よりも広告によるマネタイズの比率が高い傾向にあります。同様に、AndroidユーザーはiOSユーザーよりもアプリ内課金が少ない傾向にあります。これらのシナリオはいずれも、IAA最適化の重要性、価値、および全体的な有効性を高めます。

ROASキャンペーンにおけるIAA最適化の欠点があるとすれば、それは何でしょうか？

ROAS最適化にIAAを含めると、全体的なROASは向上しますが、ROASの向上には限界があります。ユーザーに表示できる広告の数と、各インプレッションの価値には限りがあります。一方でIAPの最適化は、ユーザーの銀行口座以外は何も制限されません。

IAAは、その他のほとんどのKPI最適化の形式と同様に、SKANアトリビューションの影響も受けます。これは、SKANがサプライソースに私たちのコンバージョン・アトリビューションを通知する際に変更が加えられるためです。最善の方法は、広告収益と相関性の高いイベントを特定し、コンバージョン値を使用してそれらのイベントを記録することでしょう。

とはいえ、アプリを広告で収益化しているのであれば、IAA最適化を試すリスクはほとんどありません。 パフォーマンスの低下が見られる場合は、いつでもこのポストバックストリームをオフにしてIAPのみの最適化に戻すことができます。

IAA最適化でROAS を最大化するにはどうすればよいでしょうか?

すべてはデータから始まります。IAAの収益データをマーケティングパートナーに渡して、最適化のモデルにそれらのデータを組み込んでもらわなければなりません。これは、Appsflyer、Adjust、ironSource LevelPlayメディエーションなどのパートナーによって簡単にできるようになりました。導入についてはMMPおよびメディエーションパートナーに相談してみて下さい。

IAAのポストバックをマーケティングパートナーに渡すことができない場合は、IAA収益との相関性が高いプロキシイベントを使用する必要があります。これを行うには、BI/DSチームと協力して、総広告収益と最も相関するアプリイベントを定義または特定することをお勧めします。